指導内容
【概要】
前のページでは、思考力を鍛える指導の柱となる方針を紹介しました。
それでは、ふたつの方針は実際のオンライン個別指導にどのように落とし込まれているのでしょうか?
このページではそこを掘り下げて説明していきます。
【注目ポイント】
一番のポイントは、受講生の思考に潜む「課題」を発見する「分析」の内容です。
1万人の添削指導と戦略コンサルの思考術をかけあわせて編み出した分析手法を、実践例をまじえて紹介します。
中でも注目していただきたいのは、東大現代文が求める思考力とビジネスの実戦的な思考術がピッタリと一致すること。
だからこそ、ビジネスのノウハウを転用することによって、ふつうの受験生がなかなか気づけない弱点を見つけ出せるのです。
ぜひ、ここのところを腑に落として、「思考力も鍛えようがあるんだ!」と希望を感じていただけたらと思います。
【目次】
オンライン個別指導のフローチャート
分析の手法
- 論点思考力の分析
- 仮説思考力の分析
- 情報整理力の分析
プレゼン&ディスカッション
オンライン個別指導
フローチャート
各自の分析を持ち寄って
対面セッションに集い、
意見を競わせましょう
※1. 思考プロセスの分析ツール
設問から解答までをプロセス分解し、各ステップで、
・答案作成のときに何を考えていたか
・本来どう考えるべきだったか
・どこにどんな伸びしろがあるか
を検討するためのツールです。
実物は こちらの PDF をご覧ください。
設問1つに省略していますが、実際はこの5倍です。
※2. 思考プロセスの自己分析
分析ツールを用いて、受講生が自己分析します。
目標は対面セッションでのプレゼン。
言語化できる解像度で、自分の思考の現状と課題を認識しましょう。
図表や箇条書きなどアウトプットも大歓迎。
事前に講師に提出してくれたら最高です。
※3. ディスカッション
起点は、受講生のプレゼン。
そして、わたしが示す模範例。
お互いの考えを競わせて、あるべき思考と受講生の伸びしろについて建設的に議論します。
実際に用いた資料は こちら 。
分析ツールに模範例を加えたものです。
その他の年度についても順次公開します。
「コンサルティング事例集」をご覧ください。
分析の手法
受講生の思考プロセスの分析について、さらに踏み込んでご紹介します。
分析の手順は、東大入試での解答プロセスに沿ったもの。
つまり、
設問
↓
論点把握
(分析 1)
↓
仮説立案
(分析 2)
↓
情報整理
(分析 3)
↓
解答
このプロセスに沿って進めていきます。
分析 1.
論点思考力の分析
分析対象
ここでのおもな分析対象は、
- 設問の問いをどのように要素分解したか
- 問いの本質(設問で本当に問われていることは何か? 何を一番試されているのか?)や東大入試で他の受験生と差がつく勝負どころはどれだと判断したか
の2点です。
ビジネス用語で言い換えると、
- 設問をどのようなサブ・イシューに分けて、イシュー・ツリーをつくったか
- 最も重要なイシューはどれだと判断したか
となりますね。
問題解決に先立って、自分達が真に解くべき課題を見極めようとするこのような思考法は「論点思考」と呼ばれています。
ひと昔前までは経験あるマネージャーの暗黙知とされていたようですが、今は幸いにしてノウハウが公開されています。
論点思考についての理解を深めたい方はぜひ次の2冊を手に取ってみてください。
1冊目は『論点思考』。そのまんまのタイトルですね。
著者は戦略コンサルティング業界の世界的トップ・ファームであるボストン・コンサルティング・グループ(BCG)の日本代表を務められた内田和成さん。具体的な事例をまじえての説明は臨場感をもって読み進められますよ(→ Amazon ページはこちら )。
2冊目は『イシューからはじめよ──知的生産の「シンプルな本質」』。
こちらはマッキンゼー・アンド・カンパニー(BCG と双璧をなす戦略コンサルティング業界の雄です)で活躍された後、ヤフーで執行役員を務められた安宅和人さんの手になるもの。ビジネス・パーソンのバイブルとして読み継がれ、売上45万部を突破している超ベストセラーです。
著者はマッキンゼー時代に東京事務所の新人教育メンバーとして「問題解決」「分析」「チャートライティング」のトレーニングを担当されていたとのことで、説明のわかりやすさはさすがの一言です(→ Amazon ページはこちら )。
分析例
問題
東京大学 2002年度 第4問(一)
※ 問題文はこちら
設問
「ここでは、記憶が誤っていることは、ことの本質からして、ありえないのだ」(傍線部ア)とあるが、なぜ「ありえない」のか、その理由を説明せよ。
受講生
Sさん(東京大学 理科Ⅰ類に進学)
受講生の答案
幼児期の記憶は、自身の視点から見れば、自身の生を成立させる根本的なものであり、確かな実在性を持つから。
模範解答
今の自分を自明の前提とし、その実在性を疑わない解釈学的生において、記憶とは今の自分を成り立たせているといま信じられている過去に他ならないから。
分析結果
論点思考力に課題あり
- なぜ「ここ」では記憶が誤っていることがないのか?(そんな常識に反することがなぜ「ここ」では起こるのか?)という論点を正確におさえられなかったのではないか
- そのため、「ここ(=解釈学的生)」の特異性を浮き彫りにするという問題意識が欠けてしまったのではないか
- 以上の結果、論点と紐づかない要素で解答が埋まってしまっている。具体的には…
- 「記憶が幼児期のものかどうか」には解釈学の特異性はなく、論点と無関係
- 「自分の視点から見るか or 他人の視点から見るか」についても同様
分析 2.
仮説思考力の分析
分析対象
論点が絞れたら、おもに設問と傍線部周辺でえられる情報をもとにして、論点に対する答えを予想します。
当たり前ですが、これはあくまでも仮の答え。答えについての「仮説」なので、そのまま解答に用いてはいけません。ちゃんと本文で裏取りしましょう。
そう聞くとなんだか二度手間のように思えるかもしれません。しかし、東大入試という過酷な状況では、仮説があるというのは非常に頼もしいもの。
なぜなら、解答の骨子を掴むまでの時間を大幅に短縮できるからです。
これはつまり、より多くのエネルギーを解答要素の選別や表現の吟味といった繊細な作業に振り向けられるということですね。
1分2分を争う入試でこれがどれだけ大きくモノを言うかは、受験生なら誰しも知るところでしょう。
したがって、仮説思考力を分析するとは、
「問いの系譜」に現れている重要な問いがテーマである設問において、答えを正しく予想できたかどうかをジャッジする
ということに他なりません。
ここで、「問いの系譜」という耳慣れない用語がでてきました。
当サイトのメニューにもあるので、これはなんだ?と思ってくださっていたかもしれません。
興味をもっていただけたら、ぜひ下の解説(仮説思考力の背景:東大現代文の「問いの系譜」)をご覧ください。
論点思考と同じように、「仮説思考」も新製品/新サービスの展開のスピードを競い合うビジネスの現場で洗練され、有効性が実証されてきた思考スキルです。
先述した元BCG日本代表の内田和成さんが書かれた『仮説思考』という本を読むと、なるほどと思わされるはずですよ。
スイスイ頭に入ってくる一般書なので、大人向けの本と気後れせずにぜひ手に取ってみてください(→ Amazon ページはこちら )。
仮説思考力の背景:
東大現代文の「問いの系譜」
東大入試において仮説が強力なものだということはなんとなく理解していただけたと思います。
仮説があれば、その正しさを検証することに問題意識をフォーカスして、効率的に情報を取捨選択できる。さらに、得られた情報のもつ意味あいをスピーディに解釈できる。
こうして1分2分と削ることによって生み出した時間を、答案の推敲という繊細な作業に割り当てられるのです。
ただし、ここでひとつ重大な注意点があります。それは、何の根拠もなくあてずっぽうで仮説を立てても、たいていは空振りしてしまうということ。
ショートカットするつもりがかえって貴重な時間を浪費してしまうのですから、試験場であたふたするのは目に見えています。
ですから、仮説を立てようと思ったら、ある程度の精度で予想が的中することが大前提になりますね。
はたしてそんな曲芸が自分にできるのかと思われるでしょうが…これが意外とできないことではありません。
というのも、東大入試の問題文はいまという時代において真に問うべき問いと格闘したものばかりだからです。
だからこそ、過去問を「点」ではなく「線」で見ていくと、そこには共通の問題意識が透けて見えてきます。
驚くほどに、同じような問いがくり返されているのです。
わたしはこれを東大の「問いの系譜」と捉え、前提知識としてストックしておくことを強く勧めています。
「現代文は知識の科目ではない」というのは耳心地のいいフレーズですが、それは暗記勉強をしないですむ代償として、前提知識なしに丸腰で試験に臨めと言っていることでもあります。
わたしからすると、これはなかなかマッチョな(無謀な?)考え方に思えます。
知識は力です。入試において、それは「仮説が立てられる」というかたちで実を結ぶのです。
※ わたしの独断で編んだ東大現代文の「問いの系譜」は、こちらのページ で公開しています。
わたしがおすすめする「問いの系譜」の使い方は以下の通りです。
- リストアップされている30-40の問いに目を通す
- 「+」ボタンを押す
- 過去問のテキストが問いに返してきた答えの歴史を辿る
- 「ー」ボタンを押す
- 問いとにらめっこして、過去問のテキストを思い出す。この想起練習を何度もくりかえす
- 東大入試で同じテーマの文章が出た時に「結論は◯◯なんじゃないか…!」とわくわくしている自分がイメージでできたら、ミッションクリア
ここまで深く知識を身につけられたなら、仮説立案力という「+α」の武器として、きっと試験場で役になってくれるはずですよ。
分析例
問題
東京大学 2012年度 第1問(四)
※ 問題文はこちら
設問
「従来の原子論的な個人概念から生じる政治的・社会的問題」(傍線部エ)とはどういうことか、説明せよ。
受講生
Aさん(高専在籍中に、京都大学入試本番の国語で7割を得点)
受講生の答案
人間個人から個性を取り除いた標準的な人間像を規定した社会によって、標準を逸脱した個性をもつ人が不利になっているということ。
模範解答
人を場所と時間の文脈から切り離し代替可能かつ無個性な存在とみなす一方、標準的人間像を規定して社会を設計した近代は標準を逸脱した人に不便を強いてきたということ。
分析結果
仮説思考力に課題あり
- 社会的・政治的な問題の元凶である「従来の(=近代の)原子論的な個人概念」は、「個性を取り除く」のひとことでは言い尽くせない。たとえば「江戸時代のほうが近代よりも個性を認めていたから問題が生じなかった」とは考えづらい
- より根本的な課題は、おそらく「近代の個人観」や「アイデンティティ」という重要テーマについての知識不足。東大現代文の「問いの系譜」 をたどれば、以下のテキストに出会うことができる。
分析 3.
情報整理力の分析
分析対象
論点と仮説が立てられたら、次のステップは本文からの情報収集です。
読解スキルを駆使してレトリックを読み解き、主張をつかみ…という、いわゆる「読解力」が問われるステップですね。
ですが、ここで真に試されているのは、読解力だけではありません。
むしろ東大入試において差がつくのは、
問いに対して的を射た答えが返せるように情報を整理できたかどうか
です。
数多くの情報整理スキルのなかで東大入試での出現頻度がものすごく高いものは、なんといっても以下の2つ。
したがって、情報整理力の分析は、往々にして、この2つのスキルの精度を検証することになります。
① apple-to-apple な情報整理
- 対照、比喩、アナロジーなどのレトリックの読み解きで用いる
- 比較対象を同じモノサシ(観点)で比べる
- 対照の場合は、正反対の特質を見出す
- 比喩、アナロジーでは、共通性を見出す
② ロジック・ツリーの再現
- 理由説明問題で用いる
- 傍線部が結論として導けるような論理を再現する
- 「Why So?」「So, What?」の関係で上下の階層を作る
- 下の階層から上の階層に推論する際は、演繹(三段論法)or 帰納による
この2つは、ビジネス現場、とくに戦略系の仕事において「超」がつくほど重要な基礎スキルです。以下、順番に詳しくみていきましょう。
① apple-to-apple な情報整理
このスキルが活躍する典型的な場面は、ベンチマーキング。
たとえば業界トップの企業が何をしているのかを調べ、そこをベンチマークとして自社を比べることによって、自社の課題を見つけ出すという手法です。
わたしも、生命保険業界を対象にしてこの手のリサーチをしたことがあります。
トップ企業は、なぜトップなのか。営業マンひとりあたりの生産性に大きな差があるが、どこにその原因があるのか。
それは、商品力なのか、営業スキルなのか、それとも待遇なのか。
しかし、パッと見たところ、目立った違いはない。ならば、もっと微細なところに踏み込んでいかなければいけない。
どういう人材を採用しているのか、新人教育に営業所長はどう関与しているのか、入社後のどの段階でどの程度の歩合にしているのか、社内レースの細則はどうなっているのか…
こんな感じで問いを深めていった先に、業界トップと2番手、さらにクライアント企業との間に明確な違いを見出すことができました。
ここで重要なのは、
3社をおなじモノサシで比べる
ということ。ある共通の観点で見比べたときに、はじめて、対象3社のあいだにある違いが浮かび上がってきたのです。
② ロジック・ツリーの構築
「ロジックのないコンサルタントは無価値だ。」
「飛べない豚はただの豚だ。」を連想させるこのフレーズを、入社1年目に先輩から(叱責とともに)授かりました。それくらい、ロジックは戦略思考の基礎であるということです。
学校教育ではロジックを前面に出して思考/表現するシーンはそれほど多くないかもしれませんが、社会に飛び出した瞬間に状況は一変します。
そのギャップに苦しんだ人はわたしひとりではないはずです。
そんな人に救いの手を差し伸べてくれるのが、名著『考える技術・書く技術ー問題解決力を伸ばすピラミッド原則』(バーバラ ミント著)です。
ミントさんは、マッキンゼーで初めて女性コンサルタントとして採用された凄腕。とくにそのライティングの秀逸さが評価され、ご自身のメソッドを「ピラミッド・プリンシプル」として体系化し、世に問うたのです。
以来、著書は飛ぶように売れ、日本だけでも30万部を超えるベストセラーとなりました。
Amazon の商品ページには、こうあります。
明快な文章を書くことは、明快な論理構成をすることにほかならない――。
本書は、マッキンゼーをはじめとする世界の主要コンサルティングファームでライティングのコースを教えるバーバラ・ミントが、独自の文書作成術を披露した本である。
著者はまず、多くの人がわかりやすい文章を書けないのは、論理構造に問題があるからだ、と指摘する。その上で自らが考案した「ピラミッド原則」と呼ばれる考え方を提示し、物事を上手に論理立てて述べるテクニックを伝授していく(以下、略)
コンサルティング・ファームへの内定者の大半が入社前に読むように薦められるであろうというほどの定番なので、すこしググれば要約も見つかります。こちらのまとめ が特におすすめですよ。
(おまけ)コンサル3日目のリサーチ研修
ここで、「情報整理」の意味をひろくとって、もうひとつだけ、リサーチ全般に関わる話として東大受験生に伝えたいエピソードがあります。
それは、わたしが駆け出しのコンサルタントだったころ(入社3日目)にうけたリサーチ・スキル研修です。
そこで教わったのは、
- いきなり Google 検索をしたり『〇〇白書』にあたったりすると、情報の海に溺れてしまう。物知りにはなれても、プロジェクトの期日までにクライアントにとって価値のある情報を届けられるコンサルタントにはなれない
- そこで、本格的なリサーチを始める前に、情報を整理するハコのイメージをつくる。そして、リサーチで手に入れた情報をそのハコにぽんぽん入れていくようにするといい
- 重要なのは、どういうハコで整理するか。どういう切り口で切ればクライアントにとって意味のある情報を生み出せるか。そこに知恵を振り絞れ
…ということでした。
お気づきかと思いますが、ここで言われたことはそのまま、東大現代文にあてはめられます。
短い時間で設問に対してきちんと答えるために、本文の精読に先立って情報整理の枠組みを決めておく
ということですね。
ただ、これはほんとうに「言うは易し、行うは難し」の世界で、原則を理解する分には何でもないのですが、いざやってみるとなかなか思うようにいかないもの。東大入試のように時間制限が厳しい状況となれば、なおさらです。
大量の情報にふれているうちに比較対照の軸がぐちゃぐちゃになってしまう、なんてことは日常茶飯事。なんでこんなにうまくいかないんだろう…(涙)と凹むこともあるでしょう。
それでも訓練するしかありません。トライして、フィードバックを受けて、修正して、またトライして…このくり返しです。スキルである以上、継続してトレーニングしていればだんだん上達します。やるのみです。
ただ、東大現代文に関して言えばちょっとした上達のコツがあります。
それは、対義語の知識をストックしておくこと。
なぜなら、過去問を見ると、比較対照のレトリックの出現頻度が異常に高いからです。
対義語の知識があると、apple-to-apple な情報整理は猛烈にスピードアップできますよ。
分析例① apple-to-apple な情報整理
問題
東京大学 2012年度 第1問(一)
※ 問題文はこちら
設問
「物心二元論」(傍線部ア)とあるのはどういうことか、本文の趣旨に従って説明せよ。
受講生
Sさん(東京大学 理科Ⅰ類に進学)
受講生の答案
自然の本質を原子と自然法則でのみ捉え、自然が宿しているとされた精神性は人間の主観によるものとして区別する考え方。
模範解答
自然を微粒子が法則に従うだけの無意味なものとしその客観的実在を捉える物理学的世界と、主観的表象からなり、自然に意味を見出す知覚世界とを異質なものとする考え方。
分析結果
apple-to-apple な情報整理力に課題あり
- 「自然の本質」と「自然が宿す精神性」は同じモノサシで比べるものではない
- 「原子と自然法則で捉える」と「人間の主観によるもの」も同様
- 本文では複数の視点から対照性を示しているが、そのいくつかを見落としてしまっている
分析例② ロジック・ツリーの再現
問題
東京大学 2020年度 第1問(二)
※ 問題文はこちら
設問
「自己責任の根拠は出てこない」(傍線部イ)とあるが、なぜそういえるのか、説明せよ。
受講生
Mさん(山形大学医学部医学科に進学)
受講生の答案
自己責任は才能や人格を根拠に問われるが、それらは与えられた遺伝的要因と社会影響が作用した外的要素のみに起因するから。
模範解答
自己責任の根拠は自由意志をもつ主体という近代的個人観のもとに才能や人格を内因とみなす点にあるが、意志も才能も人格も外因の産物であり、内因たりえないから。
分析結果
ロジック・ツリーを再現する情報整理力に課題あり
- 自己責任の根拠①とその否定について、まるまる取りこぼしている
- 自己責任の根拠②を否定する演繹のプロセスを正確に追えていない